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 20191117
お能を見に後楽園へ フルカリ展のはなし -3-


| ライトアップされた夜の後楽園にて


| 反物のフルカリ。今展にも並びます。

以前から気になっていた"お能"の舞台のお誘いをいただき、昨日の夜は能と歌舞伎を見に後楽園へ。岡山を代表する備中神楽にはじまり能、歌舞伎へと続く2時間弱の舞台。拝見するのは初めての為予備知識も全く持たぬまま。あえて知識を持たずに全感覚を開き感じ取れたのがとても良かったかなと思います。おかげであっという間の2時間でした。文字通りひと時も目を離せない、舞に謡(うたい)にと吸い込まれていきました。個人的には太鼓や笛などの囃子の人々が作り出すリズミカルなテンポ、それに合わせた能の謡にとてもしびれました〜。現代の色々にもとても通づるものがあるような。古くささを感じない、むしろ新鮮に思えたくらいでした。衣装(といってよいものか...)で着られていた白地に金の刺繍が施された羽織りものが舞で揺れる度に空気を含み翻りキラキラとしていて、まさにフルカリも通づる物を感じる...と思っていたらタイミングを同じくしてさっそく来週末から始まるフルカリ展の荷物が届きました。今回FUCHISO小松さんのご厚意でお預かりしたフルカリの反物(写真2枚目)少し広げてみると薄手の木綿の織物に刺し埋めつくされた生糸。暗がりのなかでも淡い黄金色に光る生糸は、夜の舞台でライトに照らされた羽織りにも近いものがありました。反物を見つめながら昨日の舞台上での舞を思い返す。

 20191107
宗田さんの作品のこと


| 宗田さんのアトリエにて。日々新しいものが生まれ続けてる。


| 店内に飾っている作品。クワの先にペイントを施したもの。

宗田さんの家兼アトリエと我が家はいい距離感。市は違えど車移動で30分程の距離。近頃はまたよくお邪魔するようになりました。唐突ですけど宗田さんの作品、非常におもしろいです。5月の万富での展示から半年ほどになりますが、作品も人も湧き上がるように進化し続けていく様子を間近で見続けられていることに感動を覚えるほど。今ひとつ、宗田さんと私たちとで進めつつある物事があります。主にわたしはデザインを担当していくのですがそれに先立ち撮りためた写真を一枚一枚チェックしつつ選抜していこうと眺めていると、選抜することなんかも吹っ飛び食い入るように見入っていました。見続けるほどに感じる高揚感。単純に写真からもワクワクさせられる。写真には人・絵・風景がそれぞれ混じり合い空気を感じられるものがほとんど。そして最後に出来上がった作品。ひとつの過程を眺め見ることがこんなにも面白いのかと。結局その日は何も手につかず...ようやくこれから進めていけそうです。年内には完成 お披露目の予定。現在お店も常設として開けている間は宗田作品数点並べていますのでぜひご覧下さい。

 20191106
フルカリ展の話 -2-

今回展示するフルカリは、元々2.5メートル程あるベールをトリミングし大小さまざまな大きさの額に収めたもの。元の大判のベールは約4枚あり、そこからひとつひとつ切り取られています。このトリミング・額装を手掛けられたのは東京外苑前にお店を構えるFUCHISOの店主小松さん。大判のベールから部分部分切り取っていく作業は本当に大変なことだと思います。(主に気持ちの面でも...)だからなのか、小松さんの目を通した上でトリミングされた布物は額装品となった時にベールそのままでは感じ取りにくい細部の模様、絹糸の艶やかさなどが際立ち更にサイズの違いもあいまって切り取り方次第で見え方の変わる面白みが増したように思います。写真のピンクのフルカリは特に細かい刺繍模様がたくさん。絶妙に色合いの違いがあるのも女性心をくすぐります。薄づきの淡い色味は年配の方によく用いられたそうですね。それを聞いてはじめは可愛らしい色なのにと驚きましたが観察しているうちに納得。女性らしい奥ゆかしさがあり品がある。程々にグラデーションのように煌めく淡い色合い、写真で一番伝えづらい色味なのです。なので実物はぐっときますよ。
近くで絵の展示をしている方が来られて写真で見たこのピンクのフルカリが気になる、とおっしゃって下さってました。その方は絵や造形物を作り上げるときに題材にしているのが"皮膚"なんだそう。あ〜なるほど、と思いました。今お店の近くで行っている岡山芸術交流でも展示作品に"皮膜のプール"という作品がありますがそれもピンク色のどろりとした液体。なんだか色々つながります。そういう体内の様な皮膚の様なザワザワとするものへの憧れや神秘性を拾い上げたり何かと結び付けたりということで気持ちが高まることも思えば昔からよくあります。これもある種女性特有の想像力の面白さかも。

フルカリ展 -ocogeshokuba丸の内店一周年企画-
2019年11月22日(金)〜12月2日(月)
11:00-19:00 ※会期中無休

 20191105
温度差 青チェックの目隠し布

一日お店にいる中で、日中の気温と朝晩の気温が10℃以上も違う今日のような日は、日ののぼりしずみに合わせてこまめに体も動く。日中の日が差している時は大きなガラス窓からサンサンと差し込む太陽光だけでサンルームのようになり冷房が必要なくらいであるし、今くらいの夕方で日が沈みかかってくると外の気温に合わせて徐々に冷えてくるからドアを開け放っているのが心地よくなる。11月にもなってまさか冷房をかけることになろうとは...その代わり冬はぬくぬく、今までの店舗の中で一番シアワセ。(一店舗目:コンクリートブロックの離れ小屋 二店舗目:部屋数の多い古民家)
店じまいの時の目隠し布にと、インドの布物を即席でそれ仕様に。ただの布だと味気ないしなと思っていた時にひらめきそのまま作ってみたら毎日らせん階段を上った先にさわやかな青チェックが覗きそれだけで気分は上がります。間違えて休みの日に来店された方には残念なブルーに映りそうですが。

 20191104
フルカリ展のはなし

10月怒涛のイベント月間を終え、年の暮れに向かう形で年内最後は丸の内店の一周年記念企画として"フルカリ展"を行います。展示に合わせ作成した中開きのDMにフルカリとの出会いも少し綴っていますが丸の内店オープンの時より常に傍に置いておいたフルカリ。こうした布物との向き合い方・楽しみ方もあるんだなと視野や考え方、感覚を大きく大きく広げてもらいました。何よりボーっと眺めているだけで幸せ。この感覚を様々な方に体感していただきたいと思っていたところに縁があり次回の展示が叶うこととなりました。ブログでも少しずつ紹介していく予定です。

フルカリ展 -ocogeshokuba丸の内店一周年企画-
2019年11月22日(金)〜12月2日(月)

11:00-19:00 ※会期中無休

余談
展示が続くと食生活が荒れるのです。なりふり構っていられなくなるからなのか...。ひとしきり落ち着いたあと無性に果物が食べたくなり体が水気を欲しているのだな〜と。お店に頂き物の白木のカッティングボードはあったので簡単に果物ナイフと近くの青果店で季節のリンゴを調達。秋映えという品種で濃い赤色が特徴的、中は瑞々しくって体全体が生き返った感じです。調達してすぐには食べず少しの間置いていたらリンゴの良い香りが店内に広がっていました。たまには自然の香りものも良!そして果物は体がよろこぶと再認識しました。

 20191027
インドの布物とサーミブレスレット

店の奥から振り返った時に見えるこの景色が好き。(写真一枚目) 丸の内にお店を構えてもうじき一年になろうとしているけど日増しにお店が好きになる。今朝は朝が早くて6時半にお店に到着。まだ薄暗い中ごそごそと次の展示の郵送準備をしていたらあっという間に日が差し込みだしほんのり店内が暖かくなってくる。早めの掃除機をかけてパッと入り口を見た時に見えたのがこの景色。今日は快晴なのと空気が澄んでいたのと、あとは早くお店に来られたというナゾの達成感とで特に気持ちが良かった。
サーミブレスレットの受注会も早いもので明日までとなりました。(10/28迄)インドの布物はこのお披露目の展示を機にこれからも少しずつ集めていきたいと思います。色の効いた多様なチェック柄の中にサーミブレスレットが並ぶ光景もとても良かった。一段と楽しい店内になっていた数日間。明日までどうぞよろしくお願いします。

 20191012
10月は展示イベント月間

展示やイベントの会期中は基本的に無休。会期無休とうたうと分かりやすいなというのと何より一日でも閉めてしまうのが勿体ないなというのと。最近は10日間ほどの会期をもうけるのが定着してきました。お店としての営業以外に展示イベントを始めてきて約二年が経ちようやくここに落ち着きました。金澤さんの展示は去年の開催から二回目。去年は万富店の一角を展示スペースとして展開していましたが万富店での金澤さんの展示が終わる頃にちょうど現在の丸の内店と良い縁があり、トントン拍子に2ヵ月後の12月に開店(!)開店したことを金澤さんに伝えたところ次回はここでやりましょう、と。そして今ココ。毎日丸の内店の空間に並ぶ金澤さんの作品を眺めていますがそれでも熱は冷めやらない。むしろ熱量は増すばかりの日々。嬉しいのは今回しつらえた店内の空間や様々な新古の什器とも作品がマッチし惹き立っていること。負けず劣らず格好いい金澤さんの作品だからこそ出来上がる空間になってます。終わりまであと二日。今回もまた名残惜しいんだよなあ。
今月は実は展示・イベント月間で金澤さん個展終了後の10月後半からはサーミブレスレットの受注会/インドの布物展を開催します。今年もまた三宅さんに直接ブレスレットのオーダーできる機会をもうけ丸の内店でゆるやかに開催予定です。それにあわせて店内は赤や青を基調としたインドの布物をカラーを効かせながら展開します。こちらもずっと頭で空想を広げていたしつらえで楽しい空間となりそうです。

サーミブレスレット受注会/インド布物展
2019年10月19(土)-28日(月)※会期中無休
ocoge shokuba 丸の内
岡山県岡山市北区丸の内2丁目9-11 2F

 20191010
Hiroki Kanazawa exhibition "CERAMICS"

展示も今日から丁度後半がスタート。毎日金澤作品と向き合っていると気づき・発見・共感が日を追うごとに増えていく。前回開催した一年前の展示を思い出しながら一番に思うのは一目瞭然な程に作品が進化を遂げていること。表面のゴールド・プラチナの上絵であったりカップの反りと胴の膨らみのバランスであったり。金澤さんの気持ちの表れも滲み出ているようで感慨深い〜。今回の出来にはご本人も納得の格好良さ。全体として個性であるテクスチャーはより渋みを増し品のある色気を放ちながら、長くつとめてきた陶工ならではのスピード感のあるラインには更に磨きがかかって。金澤さん自身も作品も、型にガッチリはまっていないからその部分が面白い振り幅を見せてくれているようにも感じる。かたく考えずとも直感的に訴える良さがあるなということです。会期は14日(月・祝)まで。この機会を見逃さないで頂きたいのです。

HIROKI KANAZAWA Solo Exhibition "CERAMICS"
2019.10.4fri-14mon
11:00-19:00 ※会期中無休
ocoge shokuba 丸の内店

 20190930
三重・滋賀出張 2

窯焚き最終日、しかも最後の大焚べにタイミングよくお邪魔できることに。田中敬史さん手製の窯は以前から見させてもらっていたけどこうして稼働しているところを見るのは今回が初めて。見上げればすぐ裏には山。そのふもとの芝がしげる見晴らしの良い場所で器用な田中さんが組み立てた屋根の骨組みの中にある窯、その隙間から静かに炎が覗く。まわりが穏やかな場所だからか窯焚き中炎が覗く瞬間もこんなに静かなの?と思うくらい。丁度到着して3,40分程経った頃に最後の大焚べ。奥から順に薪が投入されていく。最後まで薪がくべられると行き場を失った炎が上からも噴き出していく。その数秒間の光景が非現実的でうつくしいなと思った。炎をずっと見ていられるのは太古から根付く気持ちが掻き立てられるからでしょうか。田中さんの作る焼き物の数は毎度すごい量。今回も作り過ぎたと言われていて窯に入れられなかったものはいつも違う場所に保管しているそう。でも結局次の時にはまた新しく作りたくなって前のを戻してそこから新しく作りなおして...と話されるその精神に毎度ワクワクさせられている。

 20190924
三重・滋賀出張 1

三重・滋賀への出張は毎回突然に決まる。今回もひとつ気にかかる事柄から見事にすべてのタイミングに繋がって行くなら今、と急遽4日前に決定。そして毎度の事1日だけの弾丸出張。
約半年ぶりに訪れた安永さんの工房は台風の影響もあってか竹達がワサワサと音を立てて飲み込みそうな中に位置してて(なんと工房の一角では竹が一本突き抜けていた)入り口にはお手製の引っ掛け網戸。その奥からあらわれる安永さん。この半年の間にも表現の幅が広がりより可能性を見出されたようでその場にあった作品にも、何より安永さんの活き活きと話す姿にも感じ取ることができて私の核の部分も揺さぶられた。作品は格段にパワーを増していた。多分そこに安永さんの好奇心の精神がより乗っかっているんじゃないかなと思う。これから行おうとされてることも嬉しそうに話してくださった。作品を世に出すまでに関わる人達が少し嬉しくなれる作品が出来たら。と話されてたのが記憶に残ってる。少しという表現も安永さんらしくていいなと思った。